2018年 11月 26日
メイプルシロップ色
図書館で見つけた本。
天才美少女ヴァイオリニストの系譜は長い、
その中では音大卒ではなくキャスターなどもやるマルチタレントの草分けである千住真理子。
線が細い外見とはちょっと違う、ヴィルトゥオーゾタイプではないが、のびやかで深い美音の人。
ストラディバリウス購入までのお話がとても面白かった。
ふつうの家で億単位(現在は3億ともいわれる)のローンを組むのも大変な話。
以前、テレビで千住真理子がストラディバリウスを弾いた。
音色の違い…というのをテレビでって、よく引き受けたなぁと思った。
それは、聞いている人にこの音をなんとかして伝えたい…という気持ちは良くわかるものだった。
音色という色もまた混ざり具合。
それは沢山の音色を聴き、音を探し音で世界を作るということに心を砕いてきて、初めてわかるものなのかも。
ストラディバリウスは、倍音のよく出る楽器らしい。耳に聴こえるというか体で鳴っているような。
自分の想像する音を超えた音色が聴こえたとき、それはどういう感じのするものなのだろう?
このストラディヴァリウス・デュランティが、千住真理子というヴァイオリニストを選び、
千住真理子はそれを手にするために、人生を賭けたということなのかも。
この楽器は人生の伴侶というように書かれていた。そうね、道連れなのかも。
楽器を弾きながら光の方へ上っていく。
ニスの色、深くて明るい蜂蜜がかったメイプルの色、その階段を踏んでいく。
また最近、YouTubeなどで動画を見たり、コンサートに行きたいなと思ったりしている。
昔はあまり好まなかったものが以外に良かったり、
決めつけるものでもないなぁと感じた。
耳を傾け、心を開け。
by Bird_W
| 2018-11-26 08:30
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