2018年 11月 18日
11月の映画
見た映画。
映画の中でパリはいつも少しだけ嘘をついている。その美しさに皆「ま、いいか」と思ってしまう、そのたぐいの嘘。
映画には「匂い」(決して香りではない)がないから。あれがないとリアルじゃないよねと毎回思う。
豪壮瀟洒なオスマンチックなアパルトマンの脇にある、入り混じった動物的な匂いのする薄汚れた横道とかね。
この映画は、どこまでもリアルにパリで生きる若い女をヒロインにしている。
そもそもヒロインでさえ、ヒロインチックではなく、ただただ若いだけ(29歳とサバを読んでる31歳)。「美しくないという設定のあるモデルめいた美女」ではない。性格もさして…。そんな彼女に訪れた運命の一撃(ていうか、男に捨てられて追い出された…)
突然、ひとりになったとき。世界からパシーンと平手打ちを受けたような状態。そういうことはある。
ないない尽くしな彼女のみっともないような苦闘。ハッピーエンドや悲劇という御膳立てとしての展開はない、そういうヒューマンドラマ。
ただ、必死に手を振り回していた主人公が、なんだかわかんない混ぜこぜで、自分の人生を少しだけ自分の手元に引き寄せている、自分のいる場所を数センチ増やしている。辛い決断を自分なりに下して。
リアルな青春映画@Paris。
見たい映画。
アニエス・ヴァルダが相棒写真家と、ポートレイトを取りながらフランスの南や北を旅する。
ロード・フォトグラフ?のロードムービー。ドキュメンタリー映画(カンヌのドキュメンタリー部門最優秀賞)。
あとはこれ。
リチャード・ギアが怪しいフィクサーをやる。こういうイイ人そうなコンサルって実在する気がする。
そんで「あなたのゴタゴタ」を引き取ってくれるらしい。
大歓迎。
by Bird_W
| 2018-11-18 18:30
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