ありようの続き(兼 読書記録)

続き。

おしどり夫婦つながりで読んでみた本。
辻邦夫・佐保子夫妻ですね。安井かずみ・加藤和彦夫妻よりも、若くに結婚し長く一緒にいた夫婦。
つがいの小鳥という言葉の相応しい、あの時代には珍しい雰囲気の二人だった。

ご本人は中世美術の世界で活躍された方です。
もう一冊ありますが、そちらは死後に刊行された辻邦夫全集に寄せられたもののまとめで、なんとなく気持ちをシンとさせるものがあった。
これ、は幾分一人の時間を生きてからの本だという印象。
一人で膨大な遺稿を整理したり必要なことをしたり、そういう現実的なことも書かれている。
最後のほうに「夫は私の保護者だった」というようなくだりがあって。

そうなんだな~、
夫でも妻でも、二人でいる時間は互いに守られている。お互いを守ることで自分を守っている。
互いに吐く息から生成された、ゆでたまごの白い膜のようなもので、うっすらと。
互いに憎みあっている夫婦はその膜が黒いだけで、やっぱりある。
その膜がお守りなのか、縛りなのか、それはその時々でまだらだ。

一人になったとき、
その膜がなくなっちゃう(ような気がする)んだ。
このよるべなさには解決というのはないな、きっと。
ただ、共にいた時間を思い起こし、
辛さとともにまた(そこにはいない)相手との関係性を育むことになるのかも。

長生きをする時代って、そういう痛みとともに生きるということを見出していく、
そういうことなんだろうか。
こればかりは準備もしたくないし、できないもんだ。









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by Bird_W | 2018-09-03 08:30 | つぶやき 世間話 | Trackback | Comments(0)