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文鳥日誌 birdwhite.exblog.jp

とびとびにっき


by Bird_W

ノン・クライマックス

アドベンチャー。
Adventure?
ああ、アバンチュールね、え、アヴァンチュールといえばオトナの火遊び、それも男女関係ではないか?
違った違った、そうそう英語ではアドベンチャーといえば、インディ・ジョーンズ的に雨が降っても傘ささない(傘がない?)的な…
大義名分のつく冒険でしたよ。

少年よ大志を抱け。
大志って見たことないけどさ、
私見では鮭とか鯖とかあのタイプの中型魚だな。
決して大型ではないのさ、抱けるくらいのものだから。

あ、でもそれでいいと思ってます。
抱いて育てろよてことで。

前置きばかりが長くなった。
ずっと観たかったこれを再見しました。

夏時間の庭 [DVD]

ジュリエット・ビノシュ,シャルル・ベルリング,ジェレミー・レニエ/紀伊國屋書店

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お取り寄せしていただき…
「クライマックスはどこらへん?」
あ~これクライマックスないからさ、フランス映画にしては珍しくベッドシーンすらない。

そう、冒険もなきゃ大志もない。
むしろ、そのようなものの「その後」のお話。
アンティークになるには時間がいるし、
ヴィンテージになるにはヒストリーがいる、
あえてその当たりをチギって、
その後に残った欠片のような美術品がもつ香りのようなものの映画です。
嗅いだことのあるひとには懐かしく、
またあるひとには違ったように香り、
未経験なひとには新しく。

夏時間。
ヴァカンスはvacant。もともと空っぽなものに、
何を入れて、はたまた何が入ってくるのか、
満たされるかどうかさえ、
時間の持ち主にはわからない。

そこには目に見えるようなめくるめくadventureはないので。
後になって、あれこそがというようなもので、
そんなことは50歳くらいにならないとわからないさ、と思うのでした。

マル。



by Bird_W | 2015-03-07 15:55 | Trackback | Comments(0)