2017年 05月 23日
ルバーブ
山の家付近でルバーブ入手。
砂糖をふってストウブでくつくつ。
酸味の強いルバーブのコンポート。
そのとき日本では入手できなかったルバーブ。
留学先で友人のコリーナが教えてくれた。
コリーナは当時独裁政権だった東欧の国から家族で移り住んできた。
父は大学教授で母を早くになくし、父が再婚した相手と三人で暮らしていた。
遠い国から来ていた私にとても優しくしてくれた。
市内の古いアパルトマンと週末は郊外の村にある義母の家を別荘のように使っていた。
村長だった家系の家は、田舎らしく広々とした空間のゆったりとした家だった。
義母は画家だったから、一部はアトリエだったっけ。
いいなぁ、こんな生活がしたい!と思ったものです。
ある週末、コリーナと買い出しに行き、
私はちらし寿司を作り、
彼女はルバーブでタルトを作った。
簡単なのよ~砂糖をかけてね、ジュースが出るからあとは軽く煮詰めて入れるだけ。
確かに簡単で甘酸っぱくて大層美味しかったっけ。
そういえば、義母さんと彼女と三人でヨガクラスに行ったこともあった。
コリーナは地味で真面目で頑張り屋さん。
いつもいつも優しくて、人の話をちゃんときく人だった。
ルバーブから果汁が染み出し、お砂糖と沸々煮えてくる時間にいろんなことを思い出す。
夏までに手紙を書こう。
ドイツのシルヴィアからは、アラスカのはがきが届いた。
アラスカからキッス!と書いてあって、シュワっと冷たい風が通り過ぎた気がした。
彼女は故郷の村、実家の隣に住んでいる。
日本国旗を掲揚してくれたパートナーの歯医者さん、ウォルフガングと猫と一緒に幸せにしてる。
自分でデザインしたという、しゃれたつくりのモダンな家。
バスルームからは庭が見え、庭にはプール。
プールに面した斜面は彼女の家系が所有していた葡萄畑と実家の菜園と。
彼女の母親手作りのベリーのコンポート、テラスの朝食でご一緒した時美味しかったというと、
お母さんが手真似でお土産にと包んでくれた。
手作りのコンポートには果物と日の光と優しさがとろりと詰まってる。
by Bird_W
| 2017-05-23 08:28
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